■初期からYouTuberとして活動&ゲス川谷絵音も宇多田ヒカル以来と絶賛

 藤井が、YouTubeにピアノの演奏動画を投稿し始めたのは2010年、藤井が12歳のころ。2010年といえば、まだ日本でそれほどYouTubeなどの動画投稿サイトは今ほど盛んではなかった頃だ。藤井は、父親に勧められて演奏動画の投稿を始めたという。

「2010年という黎明期にYouTubeで発信をし始めるという先見性、独自性が音楽活動の初期から現れているといえるのかもしれません。また、その高い音楽性は他のミュージシャンから絶賛されているんです」(前出の音楽誌ライター)

 ゲスの極み乙女。やIndigo La Endのボーカル、ギターとして活躍する川谷絵音(33)も藤井の音楽を絶賛する一人だ。川谷が『日経エンタテインメント!』(日経BP)で連載しているコラム、「ヒットの理由がありあまる」2020年8月号では、「大衆を味方につける力を持つ和製R&Bは宇多田ヒカルさん以来のものだと感じる」と、藤井のことを高く評価している。

「藤井さんは岡山県の公立高校の音楽科に在学していた際、ブラックミュージックに傾倒していたようで、それがR&B的な音楽性の由来かもしれませんね。吹奏楽部に所属していたので、ピアノだけでなくサックスも演奏できます。作詞、作曲もこなしながら演奏もハイレベルで、まだ24歳。天井が全く見えない未来が、本当に楽しみですよね」(前同)

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