■松屋、吉野家に続いて、すき家も牛丼値上げ
円安が進むと、輸入品が割高になるため、値上げラッシュは止まらない。
「牛丼が分かりやすいですね。米国産牛肉の値上がりと、原油高による輸入コストの上昇が直撃。松屋、吉野家に続いて、昨年末、すき家も『並盛り』の５０円の値上げに踏み切りました。今年も山崎製パン、東洋水産、日本ハム、醤油のキッコーマンなどが値上げを表明しており、食卓は大打撃を受けそうです」（同）
国民の首を絞める値上げラッシュに、賃上げで対抗しようとしている岸田文雄首相だが、「昨年１２月８日の衆院本会議の代表質問で、総理は“今年の春闘で企業に３％の賃上げを求める”と表明。それに応じた企業には、法人税を優遇するといいます。でも、原油や資源価格の高騰に円安が加われば、企業の収益は悪化。体力のない中小企業は賃上げどころではないでしょう。給料が上がるのは大企業ばかりで、逆に給与格差が広がりかねません」（同）
●バブル崩壊の危機
さらに恐ろしい事態を、前出の森永氏は予測する。
「米国の株価は史上最高水準で、実体経済とかけ離れています。年内には金利上昇や中国の不動産破綻をきっかけに、バブルが崩壊しかねません。そうなれば世界経済は失速。今度は強烈なデフレに転じて、企業の倒産が相次ぐでしょう」
庶民にとっては、我慢の一年になりそうだ。
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