■医療ドラマというよりミステリー?

 フィクションとはいえ、たしかに医療ドラマとしてリアリティに欠けていたようだ。初回で判断するのは早すぎだが、もしかしたら、本作は樹林伸氏の小説が原作だけに、医療ドラマと思うよりもミステリーとして楽しんだほうがいいのかもしれない。

 というのも、ドラマの終盤で、GPS装置の契約者は、高森総合病院の外科医で働いていたが数年前に失踪した、麻里亜の兄・勇気(毎熊克哉/34)だと判明する。これによって、白夜は勇気から将貴に託された可能性が出てきて、ミステリー要素が強くなってきたのだ。

 今後、驚異的な医学知識と診断能力を、白夜がどうやって身に着けたのかが、毎回、1話完結で患者の命を救いつつ明かされていくのだろう。そして、白夜を使って勇気が何を狙っているのかが、物語のタテ軸として描かれていくことで、視聴者の間で謎解きが盛り上がることに期待したい。(ドラマライター・ヤマカワ)

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