特に危険なのは「熱い湯船に入るとき」1月の死者数は8月の11倍!「真冬のヒートショック死」を避けるための「5つの心得」の画像
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 1年で最も気温が低い“寒の入り”と重なるように、1月6日、東京など首都圏は大雪に見舞われた。北海道や日本海側で豪雪が記録されるなど、例年以上に寒さが厳しいこの冬。中高年が最も気をつけるべきなのが、“ヒートショック”による死亡事故だ。

「ヒートショックとは、気温の急激な変化による血圧の急変動が、心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こす健康被害のことです。寒い脱衣所や浴室から熱い湯船に入るときが特に危険。入浴時に失神し、溺死してしまう危険などもあって、真冬の1月は、真夏の8月の11倍もの件数が報告されている。注意が必要です」(医療ライター)

 厚労省の推計によれば、入浴時のヒートショックによる死者数は年間約2万人にのぼるとされ、交通事故死の4倍の数だという。そこで今回、不慮の死から身を守る心得を、内科医で訪問診療医の清藤大輔氏から伝授してもらった。

■気温差と入浴時の温度

「まず(1)居室(ふだんいる部屋)と居室外の気温差を5度以内にするなど、気温変化に徹底した対策を。たとえば、窓から熱は逃げやすいので、保温のための窓ガラスフィルムを貼ったり、脱衣場にも暖房器具を設置したりしましょう。お湯を張る際はシャワーにして注ぎ、蒸気で浴室を温めるなど工夫してください」(清藤氏=以下同)

 入浴時も注意が必要だ。

「(2)湯温は41度以下とぬるめにして、入浴時間は10分以内にしましょう。熱いお湯に10分以上つかると、体温は急激に上昇するので、ヒートショックによる失神からの溺死や、心肺停止の危険性が高まるとの報告があります」

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