■ベテラン俳優の圧倒的存在感

 たとえば、今回の第1話では冒頭を飾ったナイツ塙宣之(44)演じる公用車運転担当刑事奥野親道(おくの・ちかみち)。演技力はそこまで高くなく、むしろファンの間でも《愛すべき棒読み》と評されているが、そこは芸人の持ち味というべきか、不満を持つ視聴者は少ない。

 ちなみに相方の土屋伸之(43)も、ナイツの持ちネタ「ヤホーで検索」にちなんだ谷保健作(やほ・けんさく)としてしばしば出演しており、そこでも「正面から見て塙が左、土屋が右側になるようにわざわざ並びなおす(漫才時の立ち位置)」「“ヤホの検索によれば”というワードをやたら強調する」という小ネタも徹底していた。

「そして今回、多くの視聴者を困惑させた“全身タイツ”が、番組史上もっとも体当たりの演技をして混沌を極めている、笹川健志(ささがわ・たけし)警視監です。毎回捜査に行き詰っていると“難航しているようだね……。大岩純一捜査一課長”と登場してヒントをくれるんですが、登場の仕方がいつもおかしいんですよ」(B氏)

 今回の場合、笹川本部長は頭頂部まで覆った全身銀色のタイツに赤パンツ姿で登場。その服装になった経緯は「夜に河原で荒行をしていたら若者にテントサウナに誘われるも、若者はコソ泥で衣服を盗まれてしまい、裸で途方に暮れていると謎の女性に“お風邪をなさいますよ”と渡されたから」というやはりよくわからないものだった。

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