■契約金10億円でほぼ決まりと言われていたが
最後は、表に出ない札束が飛び交った“逆指名”時代のエピソードを一つ。
最も象徴的なのが、新監督としての手腕にも大注目、00年の阿部慎之助だ。
「当時の阿部は、分割払いの契約金10億円で西武にほぼ決まり、と言われていた。そこに巨人が、7億円の“現ナマ”を直接持参して、大逆転の逆指名を取りつけたとか。“遠くの10億より、近くの7億”ってやつですよ(笑)。表に出ていないだけで、あの頃は、そんな生々しい話ばかりでしたよ」(事情通)
ドラフトをめぐる悲喜こもごも。プロ1年生たちは来シーズン、どんな活躍を見せてくれるのか。
■「伝説のドラ1選手」振り返り!!
大谷翔平(日本ハム・2012年)メジャーからもオファーが。事前にメジャー球団と話し合い、NPBのドラフトへ。
長嶋一茂(巨人・1987年)ヤクルトと大洋が1位指名。巨人も裏工作で獲得を目指したが、長嶋監督が拒否した。
岡本和真(巨人・2014年)スカウト部は即戦力投手をドラ1推薦も、原監督の鶴の一声で急遽、1位指名された。
松井秀喜(巨人・1992年)4球団が1位指名も、この年、指揮官に復活した長嶋監督がクジを引き当て巨人入り。
吉田正尚(オリックス・2015年)青学大からプロ入り。NPB7年で通算打率.327と打ちまくった。現レッドソックス。
一場靖弘(楽天・2004年)自由獲得枠での1位指名。プロ通算16勝で6年で引退。現在は少年野球の指導者だ。
鍬原拓也(巨人・2017年)清宮幸太郎、村上宗隆の抽選を外した結果、1位指名に。今オフに戦力外通告される。
辻内崇伸(巨人・2005年)巨人とオリから1位指名も、ケガに泣き、1軍登板なしでプロ引退。現在は現金輸送業。