■男女問わず紳士的で思いやりと敬意

 かように若い頃はかなり遊んでいたたけしだが、後でトラブルにならないのは、そこに他人への思いやりと敬意があったからだ。

 タレントの越前屋俵太も1月22日、SNSにたけしの思いやりを綴っている。

「たけしと石倉三郎が、2人組の女の子をナンパして飲みに行った際、たけしは彼女たちを一人一人、タクシーで自宅近くまで送り、最後に越前屋さんにタクシー代として2万円を渡したそうです。“これ多いです”と言ったところ、たけしは後ろ手を振って帰って行った、と。かっこよすぎますよね」(在阪の夕刊紙記者)

 男女問わず紳士的で、軍団や男仲間とつるむことのほうが多く、「奥さんがいるのに、男が好きなのか、と疑ったぐらい」と前出の枝豆氏は言う。

■離婚で数十億円の財産分与

 若い頃から遊びまくったテレビで人気者になった頃には結婚していたが、愛人の家に入り浸り、一時は5年間も自宅に帰らなかったことも。とはいえ、当時の妻の幹子さんについては、こう語っている。

《女房が“別れたい”と言いだしたら、俺には止められないよ。だってよ、俺は女遊びも散々したし、家にだって帰っていない(中略)慰謝料は向こうがいくら欲しいといったら、一銭も値切らずに全部払うよ》(『噂の眞相』86年12月号)

 実際に19年に幹子さんと離婚した際には、数十億円もの財産分与があったとの報道も。男たるもの、清々しくケジメをつけたいものだ。

 貧乏育ちだと明かしているたけしだが、金に関する豪快なエピソードには事欠かない。

《俺の収入なんてしょせん数字だけのゲームみたいなものだからさ。稼ぎが何億だの何千万だのいったって、そんな金実際に見たことは一回もないんだから情けない生活だぜ》(『毒針巷談』太田出版)

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