■幕の内弁当風のランチを
次は“昼食”。前出の岡田氏は、おかずの種類が豊富な幕の内弁当風のランチを薦める。
「毎日、決まった食材を食べ続けると、栄養が偏って、逆に健康に悪い。いろんな食材を、まんべんなく食べるのがポイントです。加えて、主食、おかず、野菜と果物の3つのジャンルを、見た目で1:1:1のバランスになるように食べることを意識してください」
■ダイエットしたいなら
ダイエット中の人は、主食だけを減らすのではなく、3つを3割ずつ均等に減らすなどするのがよいという。
「炭水化物だけを抜く“糖質カットダイエット”がはやっていますが、私はオススメしません。糖質は脂肪を燃やすための燃料なので、糖質を取らないと、逆に痩せにくい体になってしまうからです」(前同)
バランスのよい食事は、認知症予防にも効果がある。
「国立長寿医療研究センターが10年かけて行った研究で、いろんな食材を食べている人は、そうでない人よりも認知症リスクが44%低下したことが分かりました」(遠藤氏)
■カレーの注意点
さらに、“最強の認知症予防食”と言えそうなのが、カレーだ。認知症のプロフェッショナルでもある遠藤氏は、「週に2〜3回は食べている」と語る。
「アルツハイマー型認知症は、原因物質のアミロイドベータが脳内に蓄積することで発症します。その蓄積を抑えてくれるのが、カレーのターメリックに含まれるクルクミンです。
さらに、シンガポール人を対象にした研究で、カレーをしばしば食べる人は認知症リスクが半分程度になった、という報告がありました」(前同)
ただし、気をつけたいのが、ごはんの量だ。
「九州大学が行った、認知症などを対象にした疫学調査(久山町研究)では、同予防のために減らすとよい食材として、米と酒を挙げています。ごはんの食べすぎには注意しましょう」(同)