■日本が誇る「豆腐」

 ここからは名医が太鼓判を押す健康食材を、いくつか紹介しよう。まずは日本が誇る健康食材の豆腐だ。

「大豆は、良質な植物性タンパク質と食物繊維の両方がとれる理想の食材。日本人の健康寿命が世界トップクラスなのは、大豆をたくさん食べる日本古来の和食が健康によいから、と言っても過言ではありません」(岡田氏)

 さらに、豆腐に含まれるマグネシウムには突然死を遠ざける働きもあるという。

「マグネシウムは体温、血圧、ホルモン分泌の調整や、筋肉の働きなどを助けます。国立がん研究センターなどの共同研究で、マグネシウムを多く摂取している人は、心筋梗塞の発症リスクが3〜4割低いことが分かりました」(秋津氏)

■納豆に含まれるナットウキナーゼ

 同じく、大豆を使った納豆も健康の強い味方だ。

「納豆に含まれるナットウキナーゼに血栓を溶かす働きがあり、脳梗塞などの予防になります。減塩のためタレを使わず、シラスやかつおぶしなど、うま味成分が強い食材と和えて食べるとより健康的です」(前同)

■適度な飲酒を

 また、お酒好きの医師として知られる秋津氏は、健康のために適度な飲酒を楽しんでいるという。

「お酒をまったく飲まない人に比べて、1日90ミリリットル(日本酒で約0・5合)の飲酒をする人は、がんの死亡率が下がるという研究データがあります。

 また、動脈硬化の予防は、HDL(善玉コレステロール)の数値を上げるのが有効で、その数値を上げるには、少量のアルコール摂取がよいといわれています。つまり、適度な飲酒は有益なんです」

 ただし、飲酒量と、お酒の種類には気をつけたい。

「日本酒なら1日1合、ビールなら大瓶1本、ワインはグラス2杯を目安にしてください」(前同)

■赤ワイン3〜4杯で!

 また、認知症予防に効果が期待できるのは赤ワイン。

「フランスのボルドー大学の研究で、毎日3〜4杯(250〜400ミリリットル)の赤ワインを飲む人は、アルツハイマー型認知法の発症リスクが4分の1だったという報告があります。フランス人を対象にした研究なので、無理に3杯を飲む必要はなく、あくまで適量のワインを飲むと効果が期待できるということです」(遠藤氏)

 医食同源、毎日の食事を楽しみつつ、健康も手に入れていただきたい。

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