ストレスで寿命は変わらない

また、ストレスも健康の大敵と言われるが、これも絶対というわけではない。
「実は、外国の研究で、ストレスの多少によって寿命に変化がないということがわかっているんです。確かに大きなストレスによって発症する病気はあるんですが、逆にストレスがないことで発症しやすくなる病気も存在するんです」(前出・岡田氏)

ストレスの多少によって発症に影響のある病気の一つが、認知症だという。
「ストレスが少ない人ほど認知症にかかりやすく、多い人はかかりにくいんです。つまり、ストレスは多くても少なくても、いずれかの病気にかかりやすくなり、結果、寿命は変わらないと言えます」(前同)
そのため、ある程度のストレスがかかっている状態こそが望ましいと、岡田氏は続ける。
「ストレスがあることで、仕事やその他の活動で"頑張ろう""結果を残そう"などと力が入り、円滑(えんかつ)にいきますからね。むしろ、ストレスがない人ほど、"自分は大丈夫"と油断しがちなので、注意が必要です」

また、「免疫(めんえき)力を高めるべき」と盛んに言われるが、実際には、その科学的立証は難しいという。
「ある免疫細胞の活性具合を調べて、免疫力が上がった、下がったとされるんですが、それでは免疫力の一部にしか注目できていないんです。現状では、免疫力を客観的に計測する方法はありませんから、意識的に上げるということはできません」(前同)

「○○健康法がいい」と聞いても、すぐに飛びつかず、よくよく見定めて、自身の体とじっくり向き合うことが一番の健康法のようだ。

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