特効薬が生まれる可能性は?

ミノキシジルのような育毛剤や養毛剤の使用には、工夫が必要で、
「風呂上がりに使うのなら、まだ頭皮が完全に乾いてないうちにつけること。完全に乾き切ってしまうと、毛穴から吸収されにくくなるからです」(前出の板羽氏)

また、プロペシアの約3分の1の価格で並行輸入されている『フィンペシア』という薬もあるが、これの使用は問題ないのだろうか?
「フィンペシアはプロペシアの同等品といわれており、医者の指導で服用すべきものですが、世に出回っているものの中には、紛い物もあるようです」(板羽氏)
というわけで、さまざまなリスクを考えれば、正規の薬を使ったほうがよさそうだ。

では、近い将来、特効薬が生まれる可能性はあるのだろうか。
「2013年1月の慶応大学医学部の発表では、まだ動物実験の段階ですが、iPS細胞を使い、毛包の部分再生に成功するなど、脱毛症治療薬の開発は進んでいます。ただし実際は、還暦の私が生きている間に実用化するのは難しそうです。実現するのは次の世代のことでしょうね」(山口氏)

と、ここまで29の「ハゲの真実」を太字で記してきたが、最後の1つを、髪が薄い人に対する武藤氏のハゲましの言葉で、記事を締めくくろう。
「きっとハゲてる人のほうが、人類として進化してるんだよ。毛むくじゃらのサルから生まれて、いずれはみんな、進化してハゲるんだ。今はその途中の過程。だから、むしろ誇りに思っていいよ」

その日がやってくれば、世界はまばゆい光で満たされることだろう。

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