二の腕の痛みで肺がんが判明

最後は、がんについて。
中高年男性の死因ワースト1のがんだが、部位別に見ると、肺、胃、大腸の各がんがワースト3に並ぶ。

まず、二の腕の痛みが、実は肺がんによるものだったケースから紹介しよう。
「60代のデザイナーは右手の二の腕が痺れから痛みへと変わった。加えて咳き込むことが増えたのが予兆でした。腕は筋肉痛だと思って湿布を貼り続けていたが治らず、近所の整形外科に診てもらったが、骨や関節に異常は見つからない。そこで紹介状を書いてもらい受診した呼吸器科で、肺がんと診断されたそうです」(前出の市川氏)

肺の最上部にあたる肺尖部にできた肺がんの場合、しつこい咳や息切れに加え、神経が圧迫されて二の腕に痛みが出ることも。

胃がんでは、お腹の張り具合に注意が必要だ。
「食べると、すぐにお腹が張るケースは心配です。胃の壁に沿って、胃全体がちょうど皮袋のような形で、がん組織に浸されている可能性もあります。あと、体重が1か月以内に2キロ以上減る場合も、専門的な検査を受けたほうがいいでしょう」(石川氏)

また、大腸がんは便にSOSサインが現れることも。
「便に関して"すっきりしない"ようなら、消化器科で診てもらったほうがいいでしょう。いつもお腹が張っている、便が細い、残便感がある、頑固な便秘が続くなどの症状があります。調子が悪いなと思ったら、便に血が混ざる血便の症状がないかをチェックしてください」(市川氏)

今回は、比較的早期の症状として表れやすいものに絞って解説してもらった。
ポイントは、心臓病なら「足のむくみ+息切れ」など、複数のサインが見られるかどうか。少しでも疑わしいと感じたら、面倒くさがらずに、専門医に相談していただきたい。

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