40代に増えている「中年うつ」その原因と対処法は?の画像
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中年になると酒を飲むとすぐに眠くなったり、徹夜ができなくなったりと体力の低下が著しい。運動不足による筋力の低下に加えて、暴飲暴食に内臓も疲労、疲れが抜けないのも当たり前といえば当たり前だ。さらに年をとったことで、ホルモンバランスも大きく変わる。

最近、中高年男性のうつ病が問題になっているが、その原因のひとつがホルモンだ。精巣から出ている男性ホルモンの総称をテストステロンという。男性ホルモンは9割以上がテストステロンだ。

女性の場合、50才前後に閉経すると女性ホルモン=アンドロステロンの分泌量はほぼゼロになるが、男性の場合は20歳をピークにテストステロンの分泌量は年齢とともにゆっくり下がっていく。
そのため、これまで男性には女性のようなホルモン減少による急激な体調の変化はないと思われてきた。しかしそれは間違い。テストステロンのうち、体の中で働く遊離テストステロンが加齢に伴って急激に下がることがわかったのだ。

テストステロンの現象が引き起こす男性特有の更年期症状を、加齢に伴う性腺機能低下症(=Late Onset Hypogonadism syndrome)、略してLOH症候群と呼ぶ。思春期を迎えると男性ホルモンが増え、筋肉質の体になるが、LOH症候群ではその逆のことが起きる。筋肉が減り、代謝が落ち、脂肪がつきやすくなる。ビール腹もメタボリック症候群も、すべて男性ホルモンが低下した結果なのだ。

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