筋肉強化に簡単ストレッチを

「背中を丸めた、前かがみの姿勢は、できるだけしないように。特に、重い荷物を持ち上げるときは厳禁」
と言うのは、前出の小川医師。続けて、
「前かがみで背筋を利用してと、腰を落として持ち上げるのでは、腰にかかる負担が前者のほうが2倍の負荷がかかるというデータもある。で、ぎっくり腰(急性腰痛症)になるわけです」

鉄則としては、重いものを持つときは、腰を一度下ろして持ち上げることだ。
なお、就寝時の姿勢は、
「うつ伏せ寝は腰に一番負担がかかるのでダメ。横向きがベターなので、抱き枕を使う手も。柔らか過ぎるベッドも、背骨が曲がるので要注意」(医療誌記者)

加えて、簡単なストレッチ、腹式呼吸法は、腰痛に嘘みたいに効くことも。
「体を温め、正しい姿勢に努めても、加齢などで筋肉が弱っていては、効果はさほど期待できません。以下の2つのストレッチは腰を支える筋肉を強化し、柔軟性を高めます」(小川医師)

では、やってみよう。
《腰の筋を伸ばす体操》
(1)床に仰向けに寝る
(2)両腕で膝を抱え込む
(3)胸にぶつかるくらいまで抱え込むこと3秒
(4)これを5回繰り返す

臀部(でんぶ)と腰がグッと伸びるのを感じながら、やってみたい。続いては、こちら。

《お尻の筋肉と背筋を鍛える体操》
(1)床にうつ伏せになり、両腕を体の脇にそえる
(2)胸を張って頭を上げ、上体を反らせる。このとき、足が上がらないよう注意
(3)これを3回繰り返す

小さい頃に学校でやったような"背筋運動"と同じだ。小川医師が続ける。
「どちらも、1日3セット目安で。お風呂上がりにやると、より効果的です。もし、万が一、腰に違和感を覚えれば止め、専門家の診療を受けてください」

この2つのストレッチがきついという方には"腹式呼吸法"がオススメ。
(1)お腹がパンパンに膨らむまで、鼻から空気を一気に吸い込む
(2)お腹がペチャンコになるまで、なるべく時間をかけてゆっくり、口から空気を吐きだす
(3)この繰り返しを毎日、20回行う

「これで、腰を支える筋肉を鍛えることができます。また、ストレス解消にもなります」(平地氏)

最後は腰痛に効くという
ツボを紹介。「腎兪(じんゆ)」と「志室(ししつ)」だ。
腎兪はヘソの真後ろから左右へ指2本分。志室は腎兪からさらに2本分外側だ。そこを指で押すべし!

もっとも、ツボの場所を正確に探すのは難しい。
「そのあたりに、使い捨てカイロを貼る、または温かいペットボトルを当てるだけでも効果が期待できると思います」(前同)

備えあれば憂いなし。腰痛予防で健康人生を!

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