意外と知らない「腰痛&肩こり」カンタン予防法の画像
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 日々のほんの少しの心がけでシニア世代の悩みである腰や肩の不快な症状と「さよなら」できる方法が。どうすれば?

 中高年のほとんどが抱える、もしくは“予備軍”といわれる腰痛と肩こり。症状が現れやすいのは、今のような寒い時期。虫歯の場合、お湯は平気でも、冷水だと「ズキッ!」と痛みを感じやすいのと、同じ理屈だという。今回は、この“シニアの2大国民病”の予防法について調べてみた。まずは腰痛から紹介しよう。「椎間板ヘルニアなど、原因が明らかな場合は、専門家の治療を受けるべき。しかし、ほとんどの腰痛は原因不明です。また加齢とともに患者が増えるのは、運動不足と筋力の低下があるから。何よりも正しい運動をすることが大切です」 こう指摘するのは、整体師の渡辺真一氏。スポーツライターとしても活躍する同氏に、腰痛予防の体操を教えてもらった(図参照)。

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(1)前屈する。
反動をつけず、ゆっくりと。その際、太ももの裏側を伸ばす。体が硬い人は、できる範囲で。無理に床に手をつける必要はない。

(2)ヒザの屈伸(浅く)
両ヒザを少し曲げ、荷物を持ち上げるイメージでヒザを伸ばし、両手を引き上げる。その際、腹筋と足の指先に力を入れる。

(3)ヒザの屈伸(深く)
(2)と同じ動きだが、両ヒザの曲げ具合を中ぐらい、深くと大きくしていく。

「(2)(3)の動きは、田植えのときと同じ。(1)は体を柔らかくするストレッチです。と同時に、悪い姿勢による骨盤などの歪みを正してくれます。そして、(2)(3)で腹筋と背筋を鍛えます。長時間デスクワークをしていると、猫背など悪い姿勢になり、続けると腰の負担が増して腰痛に。この体操で腰板底筋、腹横筋、横隔膜を鍛え、正しい姿勢を取り戻すことで予防になるわけです」(渡辺氏) (1)(2)(3)の動きで、1セット。気づいたときに、1日数セットやるだけで、予防効果があるという。

 一方、日常生活における予防法を教えてくれたのは「和光治療院・漢方薬局」(千葉市)の薬剤師で、鍼灸師の平地治美氏。「一番は温めること。足元を温めると腰も含め、全身が温まります。ですから、必ず靴下をはく。薄手のナイロンなどの化繊は、汗をかくと逆に冷えてしまうので、綿にしてください。そして、寝るときもはいたままで。その際、ゴムがきついと逆効果ですので、ユルい物を。冷えが厳しい場合、湯たんぽがオススメです」

 また、毎日の食事も、体を温める食材がいいという。「冷やすのは刺身、冷奴、そば、トマトやレタス、キュウリなどの夏野菜。温めるのは人参、ゴボウなどの根菜類。ショウガ、黒砂糖もいいですね」(同) さらに、肥満も腰への負担を増し、腰痛を呼び込む。食べ過ぎには要注意だ。

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