■超豪華な劇場版作品

『ティガ』は、本編終了後も助っ人としてたびたび後輩ウルトラマンたちの映画に出演しているが、長野本人が出演している映画は00年の『THE FINAL ODYSSEY』と08年の『大決戦!超ウルトラ8兄弟』の2作品。どちらも好評だが、特に『超ウルトラ8兄弟』は、「今後ここまでは無理なのでは」とされるくらい、超豪華な歴代キャストが集結していたという。

「この映画では“『ウルトラマン』がテレビで放送している世界で暮らす並行世界の別人”として、歴代ウルトラマン俳優たちが、一般人として社会生活を送っているんです。ダイゴ(長野)は市役所職員、『ダイナ』ことアスカ(つるの剛士)は球場のボールボーイ、『ガイア』こと我夢(吉岡毅志)は博物館学芸員として、それぞれ“宇宙飛行士”“プロ野球選手”“科学者”の夢を諦めた大人として登場します。

 それぞれのヒロインも、レナ(吉本多香美)、リョウ(斉藤りさ)、敦子(橋本愛※78年生。『あまちゃん』でブレイクした橋本とは同姓同名の別人)と全員揃っています」

『初代ウルトラマン』からはハヤタ・シン(黒部進)とフジ・アキコ(桜井浩子)、『ウルトラセブン』からはモロボシ・ダン(森次晃嗣)とアンヌ(ひし美ゆり子)、『帰ってきたウルトラマン』からは郷秀樹(団時朗)とアキ(榊原るみ)、『ウルトラマンA』からは北斗星司(高峰圭二)と夕子(星光子)ら、主人公とヒロインはもちろん、端役で歴代防衛チームの俳優たちも多数出演していた。

 当時の予告では「こんな出会いは二度とない、史上最高のウルトラ・ムービー降臨!」「究極のウルトラ・ムービーついに完成!」とされていたが、まさにその通りの超豪華キャストと言えるだろう。

「当時最新作だった『メビウス』の主人公・ミライ(五十嵐隼人)が怪獣を追って、時空を超えてダイゴたちと遭遇。自分たちが別世界では『ウルトラマン』だと知った歴代主人公たち7人とミライはウルトラ8兄弟として、怪獣たちに立ち向かう、最高のオールスター映画です。ファンの間ではもはや伝説ですね。ダイゴ(長野)が主人公なので必然的に出番も多く、放送当時より大人っぽくて色気のある長野が堪能できます。

 主題歌が長野が選曲したV6の『LIGHT IN YOUR HEART』なのも、V6ファンには嬉しいですね」

 撮影は当時横浜港が開港150周年を控えていた横浜市で行われ、通常は撮影許可が下りない横浜中華街や横浜公園も撮影に使用されるなど、風景の美しさも見どころの作品である。

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