■視聴者に「応援したい!」と思わせる自己プロデュース力の高さ

「昔から、周囲に“応援してあげたい!”と思える人間になるようにセルフプロデュースを頑張っていたことも、今回の放送でよく分かりました。大谷選手が昔から『目標達成シート』を書いて着実にステップアップしていたのは有名な話ですが、『運』を高めるために大谷選手は『あいさつ』や『道具を大切にする』など目標を立てていて、その1つが『ゴミ拾い』だったんです」(専門誌記者)

 こうした行動を重ねて野球選手として成長、北海道日本ハムファイターズにドラフト1位で指名された大谷選手だったが、笑顔を見せずに「入団の可能性ゼロ」と断言してスカウトが難航したのも有名な話。ここでも、大谷選手のすごさがあらためて分かるエピソードがあった。

「直接交渉に赴いたゼネラルマネージャー・山田正雄氏(現・スカウト顧問)、前スカウトディレクター・大渕隆氏(現・GM補佐兼スカウト部長)も、大谷選手の意志の強さを感じて、野球選手として成長するために何が必要なのか、野球に限らず各スポーツの情報なども調べ、客観的なデータをグラフや図解も交えて全27ページにまとめた資料『大谷翔平君 夢への道しるべ』を作ったんです」(前同)

 しかも、この資料には「日本ハムに来てほしい」とは書かれていなかった。これについては栗山監督が、

「大谷選手側に立った時に、『大谷翔平の夢を果たすために一番いい形はどうか?』 っていうのはみんなで話してたものですから、 夢を果たす形にするためにっていう提案だと思います」

 と話しており、それを聞いた天海は、

「お父さんそして高校の恩師の先生、そして日本ハムの皆様。大谷君を中心に彼の夢を実現させる方向に持っていった……その世界のスペシャリストの方たちが。だから、そうしたくなるだけの人間であったって事ですよね」

「大谷君をやっぱり世界のトップ選手にって彼の夢をかなえるためにって大人の方たちがこれだけ思っていたっていうのがものすごく胸が熱くなって……。はい……ちょっと すみません。なんか 泣けてしまって」

 と涙ぐんでいた。

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