■タモリの名MCぶりも改めて伝わった

「大谷選手が“応援したいな!”と相手に強く思わせることができる人柄の持ち主であることが、今回の放送だけでも強く伝わってきました。それだけに、この高すぎる視聴率もうなずけます」(前出の専門誌記者)

 また、今回の視聴率に関しては、タモリの貢献度もあった。今回の特番は『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)で“同一司会者による生放送音楽番組の最長放送”のギネス世界記録に認定されるなど、タモリが現在も活躍し、人気を博し続ける理由がよく分かる放送だったという。

「タモリさんといえば多趣味ぶりで知られていますが、冒頭で“いやあ興味があるところ行くともうすごい人がいっぱいいるじゃないですか。もう、すぐ(趣味を)やめちゃうんです”と話していました。こうした言葉の端々に、本当は知識もあって詳しいんだろうな、と思わせつつも会話に割り込むようなことがない。そのため、MC芸人によくある批判である“MCが出張りすぎ”がまったくないんですよね」(前同)

 しかも『大谷翔平君 夢への道しるべ』の中に「琵琶湖」の画像に「急がば回れ」と書いてあるのが紹介されると、

「これあれでしょ。一番早いのは船で行くのが早いんですけども、向こうの比叡山の方からおろす風とかで、湖の上は危険なんですよね。実際に遭難事故もありましたしね……。そのことを言ってるんでしょ?」

 と即答する教養の深さも見せていたのである。

「応援したくなる男」の大谷選手と、「名司会者」のタモリ。今回の視聴率の良さを見ていると、また新たな企画で今度は両者の共演が叶う日が来るかもしれないーー。

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