■「黒柳さんに言われたなら絶対に言う通りにします
そして、黒柳自身も1971年に芝居を勉強するためにニューヨーク留学した時期は一度仕事に幕を閉じることも考えたものの、
「帰ってきたらみんなが待っててくれて、お仕事がいっぱいあって、じゃあまたやろうかなと思って」
と振り返り、そのうえで、
「おやりになった方がいいんじゃないですか。あなたのためには。お仕事がおありになるんだったら」
と上沼にアドバイスしたのだ。
「黒柳さんに言われたなら絶対に言う通りにします。周囲はね、ちょっとハラハラしてるんですよ。ほんまに辞めるんちゃうかって。別にね、レギュラー番組なんかなくなってもいいんです。別に引退なんていう必要はないじゃないかって言われるんですよ」
と悩みの晴れた様子の上沼に、
「あなた、面白いもの。ありますよ。今みたいに毎日やらなくても時々でもいいじゃない。それからあなたのファンの方もあなたをときどき見たいわっていう方もいらっしゃるに決まってるから。それでおやりになったらいいじゃない」
と、黒柳は上沼の引退を引き留めたのだ。
「上沼さんといえば、毎年『M-1グランプリ』の審査員を引退するかどうかが話題になります。2021年には、オール巨人さんと一緒に“今回で辞める”と宣言したことが話題になっていましたが、今回の『徹子の部屋』を見ていると、2022年も続けてくれるのではないか、と希望が見えてきました。
昨年12月からYouTubeチャンネル『上沼恵美子ちゃんねる』をスタートさせたり、新しいことを始めているし、レギュラー番組が終わったとしても、活躍を続けてほしいですね」(専門誌記者)
上沼がゲスト回の『徹子の部屋』が放送された2月1日は、1953年のその日に日本のテレビ放送がスタートした記念すべき日。69年前のその日から現在にいたるまで、テレビに出続けている唯一無二の存在で、テレビの歴史そのものである黒柳の言葉に、上沼恵美子も救われたーー。