■「引退のタイミング」も語った

 考えてみると、MCを務める『踊る!さんま御殿』(日本テレビ系)にも、しばしばYouTuberは出演しており、さんまも以前ほど敵意のある発言はしなくなっているように思える。

  今回のインタビューでも「以前、ウェブなどテレビではないものは敵と発言されていました」という質問に、

「テレビはふるさとやから。ふるさとは大事にしたい。ネットとかはニュータウン。あっちの街は高層ビルがあってと羨ましいと思うこともある(笑)。けど、ふるさとはこの田舎町なんやから、ここで過ごしたいし、66歳ではニュータウンに移れない。あとは、○○を見ました、面白いですねと言ってくださるのは、みんなテレビやしね。テレビは消えないと思うし、そのなかでやっていくのが自分の人生やろうなと」

 と、あくまでも「自分には合わないから」という理由でやらないだけだと告白。

「さんまさんは、完全に情報をシャットダウンしているわけではないからこそ、“オンラインサロン”に近い発想が出てきたんだと思います。SNSにそこまで精通していないのに近い発想が出てくるあたり、センスが頭一つ抜けていますよね」(前同)

 さんまは、今回のインタビューで「引退のタイミング」についてこう話している。

「テレビではやる方も観ている方も、これからストレスが溜まっていくと思う。俺たちが面白かった時代のテレビに戻したいけども、なかなか難しい。時代…それは時代やと思う。あと10年もすれば、いまの仕組みをクリアするような、お笑いの若手が出てくると思う。いま、俺が45歳ならいまの仕組みに合わせていると思うけど、66歳はもう合わせてもしゃーない。そういう感じですね。

 実際に、60歳の時に、まだ世間のひとは俺を必要としてくれている。62歳でもまだ俺を…という周りからの手応えがあったんでね。ツッコミや言葉が出てこないとか自分の脳のスピードが遅くなるか、テレビで映る顔が汚くなるか、どっちかになったら辞めようと思います。周りには、ツッコミが遅くなったら、遠慮なく言うてくれって言っているんですけども」

「脳のスピード」と「顔の汚さ」を辞める条件として挙げた“お笑い怪獣”。お笑いの歴史を語るうえで欠かせない大物・明石家さんま。いつまでもテレビで活躍する姿を見たいところだが果たしてーー。

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