■禁止薬物陽性も「出場を認める」、男子ハーフパイプ決勝の「謎採点」に世界中から疑問の声!

 2月9日に、禁止薬物トリメタジジンが検出され、ドーピング疑惑を向けられたROC(ロシアオリンピック委員会)に所属する女子フィギュアスケート、カミラ・ワリエワ選手(15)。2月14日にスポーツ仲裁裁判所(CAS)は、ワリエワ選手の個人種目への出場を認めるとの発表を行なった。

 また、前出の、2月11日に男子スノーボード・ハーフパイプで金メダルを獲得した平野選手は、メダル獲得後のテレビインタビューでは、「2回目の点数には納得いかなかった」とハッキリと語った。

「平野選手の2回目の点数は、ハーフパイプ史上最高難易度のルーティンを成功させたにもかかわらず91.75で、その時点で1位だったスコット・ジェームズ選手の92.5点に届かず、2位となりました。平野選手の3回目は、2回目と全く同じルーティンでしたが、96.00点と大幅に点数アップ。3回目は2回目より完成度は高かったのでしょうが、“こんなに点数が変わってしまうのは不可解”という意見が、全世界から寄せられていますね」(前出の夕刊紙記者)

 不可解な採点や不審とも思えるジャッジが多数起きている今回の北京五輪。ITジャーナリストの井上トシユキ氏はこう話す。

「まず、スポーツの大会は、”ホームディシジョン”というものがあるとは思います。当然五輪でも、開催地のチームは、どことなく判定において心理的有利に働いてしまうのは不文律としてあるでしょう。ですが、高梨選手に関してはレギュレーションとの差異が示されることなく失格。平野選手の採点に関しても、2回目、3回目の滑りの良かった点と悪かった点、どちらもきちんと説明がされていない。だからこそ、ホームディシジョンの枠を超えていると、アンフェアさ、不穏な空気が漂っていると感じてしまう人がいるのでしょうね」

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