■山田は巨大ロケットランチャーを背負い、大型バイクを乗り回す!

 土屋も身体能力には定評があるが、本作品では山田も存分にアクションをしているようだ。山田が演じる主人公・帯刀アラタ(おびなた・あらた)は、「特務隊」という架空の組織の一等特尉で、怪獣の死体処理の責任を負うことになるという役柄だが――。

「初日舞台挨拶で三木監督もほめていたんですが、確かに作中では、山田さんは重そうなロケットランチャーを背負ってジャンプしたり、大型バイクに乗ったりと、身体能力の高さを存分に活かしていましたね。山田さんも身長164センチと小柄なほうですが、これだけ力強く動けるのはすごい。あと当たり前のことですが、やっぱり何をやっていてもカッコいいんですよね……」(前出の映画ライター)

 本作品には、濱田岳をはじめとしてオダギリジョー(46)、西田敏行(74)、眞島秀和(45)、笹野高史(73)、ふせえり(59)、菊地凛子(41)など超実力派俳優が出演している。そういったキャスト陣のなかでも、主演を務めた山田の演技は一際目立っていたという。

「山田さんには、オダギリさん、菊池さんや眞島さんとのセリフの掛け合いのシーンがあって、そこがすごく面白かったですね。また、濱田さんは彼のライバルなんですが、実力派俳優の濱田さんと相対してもまったく見劣りはしませんでした。

 山田さん演じる主人公にはある秘密があるんですが、それを隠しながら一人で怪獣の死体の処理をするという、意思の強さをしっかり感じられる演技でした。また土屋さん同様、彼も2015年の映画『暗殺教室』で高校生を演じるなど学生役が多い印象でしたが、しっかりと大人の男性の魅力を発揮していました。

 映画の内容、出来には極めて厳しい声が多くあり、チケット代は1900円しますが……山田さんと土屋さんのシーンにはそれ以上の価値がある、と言えるのかもしれませんよ」(前同)

 酷評がずらりと並ぶ『大怪獣のあとしまつ』だが、山田と土屋の、これまでとは違う魅力が発見できることだけは間違いないようだ。

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