菅田将暉、阿部寛、西島秀俊
菅田将暉、阿部寛、西島秀俊

 2022年1月にスタートした冬ドラマ。2月も終盤になり、いよいよ佳境に入りつつある。

 月曜日、夜9時から放送されている菅田将暉(29)主演の『ミステリと言う勿れ』(以下『ミステリ』、フジテレビ系)は2月21日放送回では「炎の天使」編が完結。放火殺人事件の真相について菅田演じる主人公、久能整(くのう・ととのう)が理路整然とした推理を繰り広げた。

「今クールで放送開始前から話題になっていたのは、その『ミステリ』と日曜日の夜9時から放送されている、主演の阿部寛(57)が潜水特殊捜査隊の隊長を務める『DCU』(TBS系)ですよね。同ドラマの2月20日放送回では、横浜流星(25)演じるDCU捜査員・瀬能陽生とジャニーズWEST藤井流星(28)演じるサーフショップのオーナー・中林が絡んだ事件が起きるストーリーでした」(テレビ誌ライター)

ロングバケーション』『HERO』などで一時代を築いたフジテレビの「月9」枠と、『半沢直樹』『下町ロケット』などのメガヒット作品を生んできたTBSの「日曜劇場」枠。地上波ドラマ界の“ブランド”と言えそうな枠なのだが、

「やはり、『ミステリ』、『DCU』とも視聴率は堅調と言える数字ですね。『ミステリ』の2月14日放送分は、世帯視聴率10.2%(ビデオリサーチ調べ/関東地区/以下同)、テレビ各局が最重要視する13歳から49歳までのコア視聴率は4.3%でした。一方『DCU』は、2月20日放送分の世帯視聴率が11.8%、コア視聴率4.1%。

 ただ実は、前評判が高かった両作品よりも数字が良いものがあるんです。『ミステリ』と『DCU』をコア数字で上回っているのが、西島秀俊さん(50)主演の『真犯人フラグ』(日本テレビ系)なんです。2月20日放送分の世帯視聴率こそ9.0%でしたが、コア視聴率は4.9%と、『DCU』や『ミステリ』よりも上。

『DCU』と『ミステリ』の裏では、北京五輪の放送があったので、普段より低調だったかもしれません。ですが、それを踏まえても『真犯人フラグ』の視聴率はいい。冬ドラマ”最強の勝ち組”といえるかもしれませんね」(ドラマ制作会社関係者)

『DCU』や『ミステリと言う勿れ』の枠は、「日曜劇場」と「月9」というブランドがある。『真犯人フラグ』は、日曜日22時半からというやや遅い放送時間にもかかわらず、この2作より若年層がメインのコア視聴率が獲得できているというのだ。

「特に、『DCU』に関してはハリウッドの大手制作会社との共同制作で、ダイビングシーンの撮影などに多額の予算が割かれていることは一目瞭然。そして、『ミステリ』はなんといってもフジテレビの月9枠で、今をときめく菅田将暉を主演に迎え、原作コミックは累計発行部数が1300万部以上。オリジナルのドラマで、なおかつ多額の制作費がかけられているわけでもなさそうな『真犯人フラグ』が、この2作を上回るコア視聴率を獲得しているのは、快挙とも言えるのではないでしょうか」(前同)

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