■「謎解きクイズ番組のドラマパート」を見ているような感じ

 ドラマライター・板橋六郎氏は語る。

「2クール、半年間視聴してきましたが、それが時間の無駄だったように感じてしまいましたね……。

 まず、最終回の謎解きが、犯人である河村の独白ですべて解決するというのは、見ていて非常に単調でつまらないですよね。そして、本来ドラマであればキャラクターの人間性や、深みといった部分をエピソードを通して描いてゆくものではないかと思うのですが、『真犯人フラグ』の場合はひたすら“考察”のための種をまいていっただけで、ドラマとしてストーリーが面白くなかったんですよね」

 同ドラマでは、キャラクター同士がどうやって知り合いになったのか、なぜその出来事が起こったのかという解説は一切なく、林と真帆が11年前に不倫関係になったことや、真帆と芳根京子(25)演じる凌介の部下・二宮瑞穂が知り合いになった経緯などは明かされなかった。

「半年間、どのキャラクターが怪しいと思わせるかということに腐心していたので、正直誰が真犯人でもおかしくない、という伏線の張り方をしていた。正直、謎解きクイズ番組のドラマパートを見ているような印象でした。最終回で河村が犯人だったと明かされましたが、最後に“これは実はこうだったんです”という説明だけあれば、どのキャラクターも”この人が犯人だった”という話が成立してしまいます。

 ミステリーというと、もっと犯人の背景、なぜその犯罪を犯さざるをえなかったのか、という動機を描くことも重要だと思うんですが、『真犯人フラグ』の場合はそうした説明もなく、ただ“河村が性格破綻者だった”という『あなたの番です』(日本テレビ)と同じオチでしたね」(前同)

 SNS上では、「真犯人フラグやっと最終回観たけど 1話から 『これ仲間由紀恵の旦那(※注 田中のこと)が配役的に犯人やん』って言ってたら その通りに20話で終わってがっかり』「今、最終回の真犯人フラグ見てたんだけどなんか呆気なかったよね ここまで伸ばしてきてあの感じはがっかりよね」「安っぽい最後でがっかりすぎた 見ててめちゃくちゃ冷めたわ」と、視聴者からも最終回への“ガッカリ”意見が寄せられている。

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