■横浜銀蠅と出会い同じステージに!
「アメリカ車のイベント司会の仕事で、10 代からずっと大ファンだった横浜銀蝿とご一緒したんです。会場でライブを観たら本当にカッコよくて、全身に衝撃が走りました」
横浜銀蝿のライブを観て、ロック少年だった高校時代にタイムトリップ。
「これからは音楽や!」と、ロックンロールバンド『KINGDOM(キングダム)』を結成。
そして、横浜銀蝿のリーダーに「一緒にステージに立たせてほしい」と何度も直談判し、ついには前座を務めるまでになった。
そうして汗かきベソかきしながら、がむしゃらに演奏を続けた彼。40代になり、ふと、人生を振り返った。
「漫才師時代に見習いだった若手たちがテレビで大活躍している。先輩も同期も頑張っている。そんな姿をテレビで見て、もう一度お笑いに挑戦したくなったんです」
こうして「笑い&ロックンロール」というスタイルをひっさげ、46歳で再び寄席に返り咲いた。
その芸風は、まさに人生の集大成。「男の勲章」と呼んで大げさではない。
よしむら・ともき「関西ネタ」を取材しまくるフリーライター&放送作家。路上観察歴30年。オモロイ物、ヘンな物や話には目がない。著書に『VOW やねん』(宝島社)『ジワジワ来る関西』(扶桑社)など