■“アナウンス室のガス抜き”のために上層部が出したプランか

 2010年から現在に至るまで『news every.』のMCを務めている藤井貴彦アナにもフリー転身説がささやかれているという。

「藤井アナも、水卜アナと同じようにアナウンサーとしてやれることはやり尽くしたと言えるでしょう。報道のトップ番組で“日テレの屋台骨”とも言われる『news every.』で12年にわたってMCを務めてきたことに加え、コロナ禍での独自のコメントが話題を集め、支持率は急上昇。昨年12月には『好きな男性アナウンサーランキング』で初の1位にも輝いてきました。

 日テレ上層部としては、桝さんに『news every.』を担当してもらい、現在の看板である藤井アナには管理職として後進の育成を――というプランがあったと言われています。今の藤井アナはアナウンサーとしての終着点に立っている、とも言えるでしょう」(制作会社ディレクター)

 藤井アナは2021年7月に初の著書『伝える準備』(ディスカバー・トゥエンティワン)を出版し、今年2月16日には『伝わる仕組み―毎日の会話が変わる51のルール―』(新潮社)を上梓。さらにその存在感を増してきている。

 そんな藤井アナ率いる『news every.』だが、裏の『Nスタ』(TBS系)に数字で迫られてもいる。5月6日18時台の『news every.』の世帯視聴率は9.0%(すべてビデオリサーチ調べ、関東地区)、個人視聴率は4.9%。『Nスタ』は世帯7.0%、個人3.7%だった。

「世帯で2%の開きはあるものの、かつて『news every.』は世帯18%を超えるようなお化け番組でしたからね。数年前でも15%近く取るのが当たり前でしたが、ここにきて数字は急落しているんです。

 これは藤井アナが悪いわけではなく、番組には賞味期限がある、ということなのではと。『news every.』は徐々に、その役割を終えつつあるというところなのかもしれません。同時に藤井アナとしても新たな一歩を踏み出すタイミングとも言えそうです。藤井アナもフリーになれば引く手あまたでしょうからね。

 水卜アナや藤井アナという“タレント的価値”が非常に高い人材を会社員の給料で雇えるというのは、ある意味ではありえないこと。そのため、アナウンス室のガス抜きではないですが、『アナウンス部内にプロダクション設立』なるプランは、日テレ上層部の出した“自作自演ではないか”ともささやかれているんです」(前同)

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