■香川照之の「土下座被り問題」と主演・竹内は「パク・ソジュンのハードル」をクリアできるか?

 ヒロインの新木、平手以外のキャストにも不安事項があるという。

「まだ正式に発表されてはいませんが、『六本木クラス』で竹内さん演じる主人公の因縁の相手で、飲食チェーンの会長、チャン・デヒにあたる役を香川照之さん(56)が演じるそうなんです。香川さんの悪役といえば、誰もが思い出すのは2013年のドラマ『半沢直樹』(TBS系)での大和田常務ですよね」(前出の芸能プロ関係者)

 オリジナル版『梨泰院クラス』では、セロイと会長のチャン・デヒの間では“土下座”をめぐるつばぜり合いが繰り返される。一方『半沢直樹』でも、堺雅人(48)演じる半沢が、鬼気迫る演技で大和田常務に土下座を求め、香川が渋々土下座をするシーンがあまりにも有名だ。

「今回の『六本木クラス』でも、“土下座”がドラマの肝になるでしょう。香川さんの存在も相まって、それがどうしても『半沢直樹』の展開、見え方とモロ被りしてしまう。そもそも、復讐ドラマである『梨泰院クラス』自体が、“韓国版の『半沢直樹』”とも言われていましたからね。香川さんの演技がすばらしいのは間違いないんですが、“被り問題”は避けようがなさそうです」(前同)

 そして、主演を務める竹内は、2017年の高畑充希(30)主演ドラマ『過保護のカホコ』(日本テレビ系)の爽やかなヒーロー、麦野初役や2020年のドラマ『テセウスの船』(TBS系)で演じた田村心役など、これまでは一本筋の通ったイケメンといった、本人自身のイメージとオーバーラップする役が多かった。

「今回、『六本木クラス』では特徴的な“いがぐり頭”を再現する気合いの入りぶりですし、竹内さんは演技は下手ではないんですが、“イケメン若手俳優・竹内涼真”の印象が、どの役でも強いですよね。竹内涼真は何をやっても“イケメンの竹内涼真”というか……。そして、最大の壁が、オリジナル版のパク・ソジュンがすごすぎること。パク・セロイにあたる役を演じることのハードルは相当高いでしょうね」(同)

 オリジナル版で主演を務めたパク・ソジュンは、2014年にラブコメディドラマの『魔女の恋愛』でヒロインが恋する相手を演じ、2015年には日本で小芝風花(25)、中島健人(28)によってリメイクされた『彼女はキレイだった』に出演。そして2018年には『キム秘書はいったい、なぜ?』にも出演し、「国民の男友達」と称されるほど韓国で大人気だ。

「パク・ソジュンは韓国だけでなく日本でも大人気で、日本公式ファンクラブもあります。何より、『梨泰院クラス』ではクールな顔の下に復讐に燃える熱い心を秘めた繊細な演技をしていて、それがとにかく素晴らしかった。世界中を虜にしたパク・ソジュンのパク・セロイ、竹内さんがオリジナル版に匹敵するほどの演技、存在感を出せるのかは大きな不安があるでしょうね」(同)

 SNS上には、海外のドラマファンからの「キャスティングされた俳優からオーラを感じない」「目の保養にはなるから、とりあえず見る」といった厳しい声が多数寄せられている。

 ドラマスタートの2か月前から、大きな期待と不安が語られる『六本木クラス』。全世界から人気があった『梨泰院クラス』の日本版リメイクとして、同ドラマに大注目が集まることは間違いない――。

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