■「新曲を歌いたい」とイノッチに伝えた石川

『紅白』には、毎年演歌歌手が出演。石川さゆり(64)、天童よしみ(67)、坂本冬美(55)、水森かおり(48)や氷川きよし(44)、けん玉チャレンジが話題になる三山ひろし(41)、山内惠介(38)、細川たかし(71)ら、そうそうたる演歌歌手陣が2021年度『紅白』にも主演していた。しかし、

「毎年『紅白』では歌手別視聴率が発表されるんですが、坂本と細川が出演していた時間帯は世帯視聴率が33.2%(関東地区/ビデオリサーチ調べ/以下同)。その一方で、星野源(41)やYOASOBIが歌っている時間帯は35.4%と、2ポイント以上も差があるんです。総じて、演歌勢のときには視聴率が急落してしまう。

 前述のように大改革に向けてかじを切った2021年の『紅白』は、歴代最低視聴率の前半31.4%と後半34.3%となってしまいました」(前出の夕刊紙デスク)

 演歌勢の大苦戦――。2015年、綾瀬はるか(37)と当時V6井ノ原快彦(45)が『紅白』の司会を務めた年には、石川さゆりがとある思いを井ノ原に打ち明けていたという。

「毎年、『紅白』のリハーサルは28日から本番直前の31日に渡って行われる長丁場となります。2016年の『紅白』までは、その年の司会者がすべての出演者と“面談”して、挨拶をしたり、本番での掛け合いの段取りを話し合ったりすることが恒例でした。2015年末の際、石川は井ノ原に『天城越え』と『津軽海峡・冬景色』以外の新曲も歌いたい、とやんわり“クレーム”を入れたことが、2016年1月の『週刊新潮』(新潮社)で報じられたんです」(前同)

 石川は、『天城越え』と『津軽海峡・冬景色』を毎年交互に歌っている。NHKとしては、石川に『天城越え』か『津軽海峡・冬景色』を歌ってもらって、日本中の人が今年も終わるなと感じてほしい、という旨を説明したというが、新曲も出す現役バリバリの歌手である石川にとって、2つの看板曲以外の歌を披露したいという思いは当然だろう。

「NHKの前田会長はとにかく変革を断行する人。落語界、芸能界でも崇拝を受ける立川志の輔師匠が激怒しても、あっさり25年超番組の『ガッテン!』を打ち切りにしたわけですから、やると決めたらやる人でしょう。

 定例会見で“『紅白』の打ち切りはない”と言ったわけで、今年やらないということはない。ただ、昨年よりもより若者に向けて作られるのは必至と考えられ、それが極端な場合は、超大御所演歌歌手の石川さゆりですら、容赦なく切られる可能性もありそうです。

『天城越え』と『津軽海峡・冬景色』以外も歌いたいと“マンネリ打破”の提案をしていたのに、聞き入られないまま一気に“オワコン認定”されるのだとすれば、石川はやるせないでしょうし、怒るのも避けられないでしょうね。今年はとんでもない大晦日の締めくくりになりそうです……」(前同)

 NHKの改革の行方はどこに進んでいくのだろうか――。

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