■浜田はスタッフも育てる

「浜田さん単体では『プレバト!!』(TBS系)が最近の代表番組ですが、同局で05年に終了した『オオカミ少年』を21年4月に復活させたのも、当初別番組をやるはずだったのが “こんなんやるぐらいやったら『オオカミ少年』を復活させたほうがええんやないか”と浜田さんが意見したからだといいます。松本さんは“一流演出家”だとよく言われますが、浜田さんもまた“一流のプロデューサー”だと言われていますね。

 奇しくも同じ“浜田さん”が、浜田さんのプロデュースに感銘を受けた、という話があります」(前出の専門誌記者)

 TBSで『リンカーン』『キングオブコント』『ザ・ドリームマッチ』『お笑いの日』などダウンタウンが絡む番組に演出として携わり、現在は『東大王』の総合演出も務める浜田諒介氏は『リンカーン』のADが仕事の原点だが、

《浜田さんにはいろいろ教えていただいて、とにかく出演者ファーストなんですよ。

 1年目からフロアをやらせていただいていたのですが、段取りをミスると、手をクイクイクイってされるので浜田さんの真横まで行くんですけど、「お前リハしたんか?」「はい」「何のためのリハやねん」「本番のためです」「できてへんやないかい」「はい、すみません」「いいか、ここにいる芸人は、この収録で売れるかもしれないし、逆にダメになるかもしれない。その緊張感で来てるのに、お前らスタッフが同じ緊張感を持ってなくてどうすんねん」とおっしゃっていただきまして。

 耳打ちレベルのゼロ距離なんで、めちゃくちゃ怖いなと思いましたけど(笑)、その言葉は今でも収録に臨む際には常に心に留めていますね》

 と、21年9月1日に『マイナビニュース』の連載企画『テレビ屋の声』で語っていた。

 松本と浜田、コンビだけではなく、ひとりだけの番組も数多くあって、いくらでも企画が立てられる……。まさにの2人とも天下を取る条件を満たしていることを証明したダウンタウン。もうすぐ還暦を迎えるが、まだまだ新しい「天下」が広がることになりそうだー-。

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