海なし県は多々あるが、日本で一番海から遠い地点がどこかなんて考えてもみなかった。北海道のまん真ん中じゃないかと思えば、それは長野県佐久市の群馬県南牧村との県境付近に位置する、雨川ダムの南東約2200mの尾根近くだという。佐久市はこの事実を市のサイトで謳っているのだ。この地点は標高約1200mの山中にあり、海岸線まで約115kmの地点となる。

 最終的には沢を登って到達できるという一帯は雑木林に囲まれて、特に展望が望めもしない。ただ、それを示す標柱が立っており、「『なるほど』と感慨深い気持ち」になれるそうだ。市では到達を証明できる写真を送った人に認定証を発行している。ただし、市の中心部から25kmほど離れており、入り口まででも車で30分以上かかる。さらにそこから徒歩で1時間半の山道を登る酔狂な人は滅多にいまい。

■海なし県民=魚好き!?

 しかし、なんで信州まで行ってかっぱ寿司なのか。確かに隣県の山梨は一人当たりのマグロ消費量が日本一で、海なし県民=魚好きは定説だ。それが長野でも当てはまるか、というのが制作側の狙いだろう。藤井・重岡以外のメンバーは、「長野か~、(遠くまで)行ったね~」とVTRのオープニングを見始めるが、取材先がかっぱ寿司と知ると、「東京にもない?」といずれも怪訝な顔。そして、重岡と藤井が時間内に正解を出せばご褒美が出るが、出せなければ「連帯責任で罰ゲーム」と聞かされ、ロケの様子をスタジオで見守るメンバーも焦り出す。

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