■吉岡の爆死伝説が再来か

 中盤に尾野真千子(40)演じる有科香也子チーフプロデューサーが進捗を確認しに部屋を訪れる場面で、中村は風呂上がりでバスタオル一枚の姿で登場するのだが、そこで見せたのは肉体美ではなく、締まりがなくだらしないぽっこりお腹。中村は以前から「筋トレが嫌い」と公言していたがこれについては役作りで、

「あのボディーはいい。風呂上がりのあのボディーは。説得力がありますよね。(部屋に)こもって『あー』ってなっている。あれで(腹筋)バキバキとかになっていたらね。『そんなのお前こもってねえだろ、ジムとかいってねえか』とかいわれちゃいますから」

 という共演者の柄本佑(35)に「ダメなんだよね、モテない設定なのにバッキバキのやつとかね」と、公開記念舞台あいさつでコメントしている。

「また、尾野さんは吉岡さんと一緒に温泉で入浴するシーンがあったり、いかにも“やり手のプロデューサー”という感じで相変わらず圧倒的な美人ぶりなんですが、顔面アップのシーンではちょっと年齢を感じる、という部分がありました。このため、最後の最後、エンディング近くの王子監督(中村)の“提案”のシーンは、さすがに違和感がありました」

 主演の吉岡は、18年の『きみが心に棲みついた』(TBS系)の平均視聴率が7.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、同年の『健康で文化的な最低限度の生活』(フジテレビ系)が5.8%を記録。さらにヒロイン役で出演した21年の鈴木亮平(39)主演の『レンアイ漫画家』(フジテレビ系)が5.4%と、このところドラマ方面で「爆死」が続いている。

「今回の『ハケンアニメ』も、公開直後かつ土日というもっとも興行がハネやすい21~22日の『国内映画ランキング』(興行通信社調べ)でも、残念ながらトップ10に入れなかった。5月には『シン・ウルトラマン』や『流浪の月』、アニメ『五等分の花嫁』といったライバル映画が多いのも影響しているんでしょうが、内容としては非常に面白いし評判がいいだけに、残念ですね」

 残念ながら「ハケン映画」とはならなかったが、劇中の言葉を借りるなら「刺され、誰かの胸にー」というところ。吉岡の今後の活躍に期待したい。

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