黒島結菜(25)主演のNHK連続テレビ小説『ちむどんどん』が、ネットで連日のように大炎上している――。放送直後には「#ちむどんどん反省会」がSNS上でトレンド入りし、猛烈な“悪評”がインターネットのニュースサイトでも飛び交っている。
「ヒロインのキャラクターが受け入れられない、登場人物たちの行動が不快、と言った声も聞かれるんですが、もっと根幹的な問題が潜んでいるのかも、と思ってしまうほど視聴者に受け入れられていない印象ですよね。その理由はやはり、ドラマの設計図とも言える脚本にあるのではないでしょうか」(専門誌記者)
『ちむどんどん』の公式ホームページの番組説明では、「“朝ドラ”第106作は個性豊かな沖縄四兄妹の、本土復帰からの歩みを描く 笑って泣ける朗らかな、50年の物語。」と書かれ、同ドラマのコンセプトが示されている。 沖縄が本土に復帰したのは、いまから50年前の1972年5月15日のことだ。
脚本担当の羽原大介氏は、5月3日のスポーツニッポンに掲載されたインタビューで「沖縄本土復帰50年記念」と銘打たれた朝ドラを担当する気持ちについて質問され、以下のように答えている。
「最初は、重大なテーマを背負って書いていかなければいけないのかと思い、とてもプレッシャーを感じました。しかし、小林さん(=制作統括の小林大児氏)、木村さん(=演出チーフの木村隆文氏)との打ち合わせの中で『沖縄の話ではあるけれど、日本各地のどこにでも当てはまるような、普遍的な家族の愛のドラマを作れば良いのではないか』という話になりました。どこの誰にでも当てはまるような、故郷から上京するヒロインの話を書こうと考えました」
沖縄本島の南部で育ち、現在は関東で暮らす20代の男性は、朝ドラ『ちむどんどん』の印象についてこう話す。
「沖縄県人として、朝ドラを非常に楽しみにしていました。故郷が舞台なわけですからね。ただ、実際に見てみると内容は期待外れ。くわえて、脚本の方のインタビューで“普遍的な家族の愛のドラマを作れば良いのではないか”という話になったことを知って、非常にがっかりしましたね。
まず、本土復帰の描写や、“なんくるないさ精神”の認識に、大きなズレが生じているのではないかと思います」