■どこに面白みを見い出せば?

 それによると、ドラマの舞台となる1970年代、“ペペロンチーノ”は日本ではほとんど知られていなかったはずだという。また、“カルパッチョ”を考案したのは日本人シェフで、日本に来たイタリアのシェフが持ち帰った逆輸入料理のため、これも「フォンターナ」で出されているのはおかしいというのだ。今作では「イタリア料理は郷土料理」であると、たびたび主張してきたのだが、これではその世界観が成り立たなくなってしまう。

 仕事と恋を通じてヒロインや周囲の人物たちの成長を描くのが、これまでの朝ドラの定石だった。しかし、それらメインテーマにここまでダメ出しされるようでは、今後の展開にも不安ばかりが頭をよぎり、見続けるのがツラくなりそうだ。

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