■「特別編」では暢子と和彦のエピソードが盛りだくさん

 暢子と和彦が結ばれる“ウラ根拠”――1つ目の根拠は、6月21日と22日に放送された『特別編』だ。特別編と銘打たれてはいるが、同放送は1週目「シークヮーサーの少女」と2週目「別れの沖縄そば」の総集編とも言うべき内容だった。

「放送された『特別編』では、沖縄での10歳の暢子と14歳の和彦の出会いと別れ、比嘉家との交流が中心にまとめられていました。川遊びの帰りに突然嵐に襲われふたりで納屋に避難すること、比嘉家のきょうだいたちと和彦が手紙をやり取りすること。そして、沖縄から東京に戻ることになった和彦に暢子が“手をつなごう”と言うシーンなどです。

 暢子の高校時代はすべてカットされて、新聞社で和彦と再会、現在に至る……といった描かれ方でした」(前出のテレビ誌編集者)

『特別編』では、智が暢子にゆし豆腐を食べさせていたエピソードは挿入されていた。だが、智については暢子より、上白石萌歌(22)演じる妹の歌子の幼少期に徒競走の練習に付き合ってあげたり、徒競走でビリになった歌子にお手製の金メダルをかけてあげりしたことなど、歌子とのエピソードが描かれていた。

 そして愛に関しては、暢子の幼少期から現在を追う構成のため仕方ない面もあるが、新聞社で働く和彦の同僚で恋人という最低限の情報が示されるのみだった。

「『特別編』の限られた放送時間の枠の中で、どのエピソードを取捨選択するか考えた結果、暢子と和彦の幼少期の交流と大人になってからの再会のストーリーはマストだったということでしょう。このまとめ方からすると、制作サイドとしては、暢子と和彦のエピソードさえわかっておけば今後の『ちむどんどん』の展開についていけますよ、と示しているということですよね。

 つまり、智と愛は本筋には絡まなくなり、暢子と和彦が話の中心になる……つまり、カップルになる、という推測ができるでしょう」(前同)

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