■オニギシの思い出

 5歳以降14歳まで母とも離れ離れだった横山だが、29歳で突如その母も亡くしている。横山は関ジャニ∞の派生グループの「三兄弟」で『オニギシ』という曲もリリースしたが、そこで母の作ってくれたおにぎりへの想いを歌い上げた(幼い頃の横山はおにぎりを「オニギシ」としか発音できなかった)。

 そもそもお袋の味にあまりありつけなかったのに、もう二度と食べられない。そんな生い立ちを微塵も感じさせず、いつも剽軽に振る舞う横山。格別ファンでなくとも、手料理でもてなしたくなるだろう。

 また、大衆食堂や町中華など本来のB級グルメ的な店は、そんな寄る辺のない独り身たちにとって、家庭を感じさせる味とサービスを提供してくれる貴重な場。ところが、横山は町中華に疎かったそうだ。

 そして、長らく木曜レギュラーを務めていた『ヒルナンデス』(日本テレビ系)の18年11月15日放送回で、中華屋が50軒以上ひしめく高田馬場を訪問。ようやく町中華の真髄に触れた。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6