■テレ朝はタモリ、長嶋一茂、所ジョージと“心中覚悟”!?

 7月3日の『ポツンと』の世帯は13.9%、コアは2.1%だった。同時間帯の『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)は世帯12.3%、コア8.6%と、コアでは『イッテQ!』が4倍以上も『ポツンと』を上回っているのだ。

「スポンサー企業はコア視聴率を重視していて、購買意欲の高い若年層が見ている番組に広告を出稿したいと考えている。そんな中、テレ朝はコア視聴率を偏重せず、世帯視聴率も重視しているんです」(前出の制作会社関係者)

 2021年度の世帯視聴率でテレビ朝日は民放3冠を獲得したにもかかわらず、放送広告収入では1位の日本テレビとは670億円近くも差があるという。

「コアでは爆死状態ですが、テレ朝はそれを分かって番組作りをしているんです。コア視聴率が取れないと広告が入らないと言われていて、テレ朝以外の民放キー局はコア層に見てもらえるような番組作りやキャスティングをするように試行錯誤している。そんな中、テレ朝だけは別の方向を向いている。

 案の定、シニア層から支持率が高いタモリさんがメインの『タモリステーション』はコア数字で爆死してしまったわけですが、そんな中にあってもテレ朝はタモリさんをはじめ、一茂さんや所さんといったシニア層に人気のタレントを偏重し続けているんです。もちろんその裏には、テレビというメディアを、シニア層含めた幅広い層に楽しんでもらいたい、という真っ当な考えがあると思われますが。

 ただ、その独自の選択がテレ朝にどのような未来をもたらすのか、テレビ業界では大きな注目を集めていますね」(前同)

 コア偏重の他局と独自路線を突き進むテレビ朝日、どちらに勝利の女神が微笑むのだろうか――。

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