■「私自身も色々なイメージを持っていました」

「『ロマンス編』当時は長澤まさみ(35)らダー子一味の詐欺のターゲットで“氷姫”の異名を誇る冷酷な香港マフィアのラン・リウを演じる、と紹介されていましたが、実は全部恋愛詐欺師ジェシー三浦春馬)を釣るためのダー子の自作自演で、竹内さんが本当に演じていたのはダー子の永遠のあこがれの“スタア”だった、というドンデン返しでの登場でした。“ラン・リウ”の冷たい表情と陽気な“スタア”はまるで別人で、高い演技力を感じさせました」(映画ライター)

 続編の『プリンセス編』では序盤でケンカ別れしたシーンと、種明かしの場面でしか素顔を見せていなかったが、実は中盤に出てきた露店をやっているマレーシア人が特殊メイクで現地人と化していたスタアだった……という展開で、観客の度肝を抜いたこともある。

「また、テレビドラマの遺作となった19年の『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』(フジテレビ系)でも“緻密な戦略を持ち、嘘すらも正義に変える”弁護士を演じていました。本作はリーガルドラマや推理ものではありませでしたが、女性弁護士を演じた竹内さんの姿は本当に凛々しかった。もっと多くのサスペンスドラマで、竹内さんの活躍を見たかったものです」(前同)

 当時、『シャーロック』を演じることについて竹内さんは、

《多くの人の中にそれぞれのシャーロック像があって、シャーロキアンとしてはここは外せない!というポイントもたくさんあると思います。私自身も色々なイメージを持っていましたし、監督やプロデューサーらとお互いのアイデアを出し合いながらみんなで妄想を膨らませ作品に込めていきました。

 今回女同士のバディに置き換えられたことで、オリジナルの新しいシャーロックをつくることが出来たのではないかと思っています》

 とコメントしていた。

 多くの名作を残し海外でも評価された女優・竹内結子。改めて、その偉大な才能に敬意を表したい。

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