■『六本木クラス』は『梨泰院クラス』を忠実に再現する?

 7月7日の第1話を見る限り、『六本木クラス』はかなり忠実に『梨泰院クラス』を再現している。登場人物の名前や固有名詞は日本版にローカライズしているが、本家のオープニングテーマの『START』を日本語でカバーした曲、『Start Over』が『六本木クラス』でも使用されている。

 また、第1話で竹内演じる主人公・宮部新が警察学校の受験をすることや、新木演じる楠木優香が大学の受験票を忘れて走って戻るシーン、香川演じる長屋グループの会長・長屋茂が新に土下座の謝罪を迫るところなど、主なストーリーは『梨泰院クラス』と全く同じものになっている。

 前出の芸能プロ関係者は話す。

「日本版『六本木クラス』は、韓国の『梨泰院クラス』制作サイドと入念な打ち合わせをして作っているそうです。テレ朝がコンペで制作権利を獲得したとき、先方の強い意向として“韓国のオリジナル版に忠実に作ること”が条件として出ていたのでは、ともささやかれていますね。向こうとやりとりし、確認をしながらかなり慎重に“日本版リメイク”を進めているという話ですね」

 オリジナル版『梨泰院クラス』は2020年1月に韓国で放送開始され、2020年3月からNetflixによって全世界で配信が始まった。そして瞬く間に大人気になり、2022年7月8日現在も『梨泰院クラス』は日本のNetflixユーザーによるデイリーTV番組ランキングで5位にランクインしているほどだ。

 前出の芸能プロ関係者は続ける。

「つまり、オリジナルである『梨泰院クラス』は、日本人にとってまだまだ“現役”なわけです。そんななか、本家に“忠実な”『六本木クラス』の放送が始まった。もちろん、“オリジナル版とどう違っているのだろう?”ということで見てくれる『梨泰院クラス』ファンはいるでしょう。しかし、本家のネトフリ配信からまだ2年しか経っていないなかでのリメイク版に、エンターテインメント作品としての“新鮮さ”を求めるのは酷なことでしょうね」(前同)

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