■《#俺たちの○○》現象ふたたび!

 のちに「日本史上屈指の名宰相」と讃えられる泰時は、早くもその片りんを見せはじめており、第26回では源頼朝が死亡したことについて「武家の棟梁が落馬したとは情けない」という他の御家人たちの見解に対して、

「鎌倉殿のお召し物は、肩の辺りが汚れていた」「つまり、馬から落ちたとき、手をついておられない。そこから考えると、鎌倉殿は先に気を失われ、馬から落ちたのではないでしょうか。決して振り落とされたのではありません」

 と鋭い推理を行い、義時に称賛される場面もあった。

「坂口さんの人気が爆上がりした20年放送のNHK連続テレビ小説おかえりモネ』では坂口さん演じる医者の“菅波先生”が《#俺たちの菅波》というフレーズでツイッタートレンド入りの常連になったことがありましたが、それにちなんで《#俺たちの泰時》タグで大盛り上がりでした。『競争の番人』でも、同じことがおきそうですね」(前出の専門誌記者)

『競争の番人』話で坂口演じる小勝負は飄々とした雰囲気ながらも鋭い観察力や、もはや瞬間記憶能力レベルの圧倒的な記憶力を誇るほか、

「おかしいですね? 俺カルテルって言いましたけど、“ウェディング”って言いましたっけ? 心当たりがあるってことですよねやっぱり」

 とキーワードを引き出したりと、かなりの凄腕として描かれている。

 一方で不正に加担せざるを得ない状況になっている花屋も厳しく追及する様子に「自分が頭いいからって、相手を見下してるんじゃないですか」と白熊(杏)に非難された際は、

「見下してんのは白熊さんじゃないの? 二言目にはかわいそうとかひどいとか、過保護なオカンか」「弱くても闘わなきゃいけない」

 と手厳しい一言。

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