■赤楚衛二の演技も好評

 その後、何者かが山田監督の新作映画をファスト映画に編集してネットにアップロードしたため、上映打ち切りになってしまう。これを知った遼平は山田監督の大ファンで、ファスト映画を手掛けたことを反省。山田監督に会うことを羽男に希望し、土下座して直接謝った。

 心からの謝罪だったが、山田監督は、一般的なヒットと縁遠いため資金が集まらず、最低7年、今回は10年かかって制作したとし、「気づけば65歳。また10年かかるなら、もう映画は撮れないかもしれない」と訴えると、謝罪は受け入れることはできないと言って立ち去った。

 厳しい結末に視聴者はツイッター上で、「でんでんさんの最後のひと言が真実すぎるというか……こういう系のドラマってスカっとするのが醍醐味かと思ってたけど、全然そうじゃなく、鳥肌がたつ終わり方だった」など、安直な展開を選ばなかった脚本と演出に称賛の声が相次いでいた。

 また、俳優陣も「コミカルで小気味よい演技のなかに、人間の孤独、自覚できない罪、謝ることと許すこと、その罰、いろんなことが詰まっていた」など好評。メインの2人以外にも、当て馬的役回りの赤楚衛二(28)も、「目の動き体の動きすべてが、大庭くんの良さを引き立ててる」と高評価だ。

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