■韓国特有の「財閥社会」。その実態とドラマに生まれた違和感とは?

「香川の演技に問題があるわけではなく、そもそものドラマの設定に無理があるんです。韓国には、韓国経済のなかで大きな位置を占めている、特有の“財閥社会”というものがあります。財閥と呼ばれる一部の大手企業は、韓国の政界や経済界を牛耳っているだけでなく、市民の生活にも非常に大きな影響力を持っているのです。

 その財閥の御曹司を敵に回すなど、韓国社会のなかでは考えられないこと。ドラマのストーリーにもあったように、警察のような国家権力さえ財閥の言いなりになってしまうことが、韓国の若者たちには違和感なく受け入れられるのが現実なのです」(前出の週刊誌記者)

 しかし日本が舞台になった途端、その設定自体が過剰に見えてしまうのだ。

「日本では、たとえどんな大企業であろうとも、メーカーのトップやその御曹司の一言で警察組織がすぐに動くことなどは考えにくい。ただ、今回のドラマのストーリー上、そこを変えるわけにもいかず、結果、香川演じる長屋茂の行動が滑稽に映ってしまっているのでしょう」(前同)

 他にも香川に対する厳しい風当たりにはワケがある。

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