■『ジード』俳優が続々と三谷作品に抜擢されることに

 その後、『ジード』に出演していた主人公“朝倉リク/ウルトラマンジード”の濱田龍臣、準主役の“伊賀栗レイト/ウルトラマンゼロ”を演じた劇団EXILEの小澤雄太(36)、そしてヒロインのライハを演じた山本千尋を自身の作品に次々と起用したのだ。

「濱田さんと小澤さんは19年の映画『記憶にございません』と20年の舞台『大地』に立て続けに出演。山本さんに至っては、香取慎吾さん主演のネット配信ドラマ『誰かが、見ている』(Amazonプライムビデオ)でレギュラーとして全話出演していました。今回の『鎌倉殿』も、ある意味では逆オファーで出演できた部分もあるようですね」(専門誌記者)

 7月30日の『まんたんウェブ』のインタビューにて山本は出演の経緯についてこう話している。

《三谷さんが2022年の大河ドラマの脚本を担当されるというニュースを見たとき、三谷さんに『鎌倉殿の13人に出たいです』とお伝えさせていただいたんです。

 そして『ぜひ出てください』というようなことを言ってもらったんですけど、月日がたって『私にはもう役がないかな』と諦めかけていたときに、トウ役でオファーをいただけて、本当に涙が止まらなかったというか……やっぱり大河、朝ドラは成し遂げたい一つの壁。その壁に、三谷さんと一緒に……挑戦できるということがうれしかったです》

 三谷がどれだけ山本を高く買っているのがよくわかる話である。

■今後はトウが善児に代わる可能性も

「後継者として、暗殺現場を見たトウを殺さずに育てたこと、そして今回も一幡を殺せず、“冷酷な殺し屋に情が芽生えてしまう”という、典型的な死亡フラグが立っている善児ですが、後を継ぐのは間違いなくトウ。もともと“現場を見られて口封じされた農民夫婦=トワの親”という説もあり、キャラ紹介が公式でも《静かな覚悟を抱きながらも志を受け継ぎ、鬱憤と恩愛の迫間(はざま)で生きる》《狙うのは何か……》とされていて、善児に従うフリして命を狙っているのでは、と考察する視聴者もいます。いずれにせよ、見せ場があると考えて間違いないでしょう」

 アクション女優として着実に成果を出し続けている山本。『ウルトラマン』が作った良縁で、これからも三谷作品での活躍に期待したい。

『NHK大河ドラマ鎌倉殿の13人』

https://www.nhk.or.jp/kamakura13/

『ウルトラマンジード』

https://m-78.jp/geed/cast/

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