■路上に出した黒板をチェック

 また、B級グルメライターの田沢竜次氏は、ヘビーユーザーならではの視点から注意点を指摘する。

「路上に出した黒板に、日替わりメニューなどをチョークで書いている店がありますが、その字が読めなかったりすると、“この店、大丈夫なのか”と思ってしまいますよね」

■エアコンの清掃状況を

 次に、店に入った瞬間に見分けられるコツが、エアコンの清掃状況だ。

「飲食店の空気中には油が舞っていることが多く、エアコンのフィルターが汚れやすいんです。フィルターが汚れたまま放置されていると、徐々に送風口の部分に油がたまるので一目で分かります。油が垂れているな、ホコリが溜まっているなと思ったら、その店の衛生管理を疑いましょう」(前出の江間氏)

 専門的になるが、厨房の排水装置「グリストラップ(油脂分離阻集器)」も注意したい。調理場の床にあり、フタが閉めてある設備なので、客席からは死角になっているが、その装置を掃除していないと異臭を放つという。

「もしも入店時に異臭を感じた場合は注意しましょう。加えて、不衛生なグリストラップは、ゴキブリなどの害虫が繁殖する要因にもなりえます」(前同)

■従業員の人数やメニューも要注意

 続いて重要なのは従業員の人数。店の規模に比べ、明らかに従業員が少ない店は危険だという。

「日々の業務に追われ、決まったルーティーンで、その日を終え、細かい衛生管理まで気が回らなくなるからです」(同)

 そして、江間氏が指摘するのは意外にもメニュー。

「メニュー表に汚れがあるケースです。ずっと変更していないメニュー表を使い続けるのは、不衛生な店の“あるある”です」

 前出の田沢氏も指摘する。

「店内の壁にメニューを短冊状の紙に書いて貼りだしている店。最近流は行やりの町中華や昭和風の居酒屋でよく見かけますが、その紙が黄ばんでいる店もあります。人気店で料理もおいしい店は同じスタイルでも、紙が汚れたら、ちゃんと貼り替えていますよ」

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