■『ユニコーンに乗って』はつまらない?
それは内容が物足りないという声だ。しかしそれらは「検索に“つまらない”が出てくるけど。確かに内容は薄味、設定やストーリーラインに甘さも感じなくもない。でもぼくは“心地よく”て中盤にきて評価◎」など、薄いけれども満足というもので、否定的なものではない。
確かに『ユニコーンに乗って』には、ドラマにありがちなトラブルがほとんどない。多くのドラマは、家族、恋、仕事でトラブルが起こり、それを解決する中でストーリーが進展していく。しかし『ユニコーン』では、佐奈は貧しい母子家庭育ちの設定だが、母親が人生のネックになるわけではない。
そして功も、佐奈と小鳥(西島秀俊/51)との関係にモヤモヤするものの、佐奈に恋心はないと分かり、すぐ解決。功の元カノである凜花(石川恋/29)が佐奈に嫉妬して、ストーカー化することもなかった。
また仕事でもスタートアップの先輩である佐智が、ドリームポニーに嫌がらせすることはなく、終始、協力的。第9話でのM&Aも、ドリームポニーの将来を考えてのことだった。とにかくみんなが明るくいい人ばかりで、トラブルも大事になることはなく、物語が進んでいくのだ。
考えてみれば、昨今はトラブルてんこ盛りの濃厚なドラマが増えてきている。代表的なのがHey!Say!JUMPの中島裕翔(29)が主演する『純愛ディソナンス』(フジテレビ系)だろう。