■仮面ライダー俳優あるある「朝が異様に早い」

 菅田は今回の『初耳学』にて、

「撮影開始の前日にみんなでご飯を食べながら、『ここから1年、二人次第でこの長い仮面ライダーの歴史が終わるかもしれない。よろしくな』って言われた時に、初めて感じた責任感……。俺のせいで仮面ライダーが終わるのはダメだよなぁって」

 と、責任感が芽生えた出来事を回想。撮影に当たっては、朝が非常に早いため、撮影所近くに住んだものの、

「朝4時とかに自転車で行って、撮影所ついて、ロケバス乗って、そこからロケ地へ行って」「めっちゃ遅刻しました」

 ということだったが、これは菅田に限らず仮面ライダー俳優あるあるの話。

 たとえば15年に『ドライブ』主演だった竹内涼真(29)は「毎日、撮影で朝早いんですよ。5時半とか5時に、(練馬区の)大泉学園の撮影所に入らないといけないので、実家から通うのはさすがに厳しくて、東映(撮影所)の近くにマンションを借りるという状況になって」と1月26日に『TOKIOカケル』(フジテレビ系)で話していた。

 07年に『電王』で主演だった佐藤健(33)に至っては、実家暮らしだったため「埼玉から2時間かけて通った」と14年に『ナイトシャッフル』(FBS福岡)で語っている。

■ルックスやヘアスタイルも激変するハードスケジュール

「“1日12時間撮影”とか、“睡眠時間が3、4時間”という話も珍しくありません。ファンの間で有名な“あるある”として、1話から最終話にかけて主演俳優の髪がどんどん伸びていく、というのもある。これが“床屋に行く時間がないくらいハードスケジュール”だ、という怪談みたいな話です。特に佐藤さんが『電王』だった07年前後は、長い髪をワックスでカッチリ固めるのがトレンドだったこともあり、終盤はかなりもっさりしてましたね。

 顔も、撮影のあまりのハードさゆえに。最初ふっくらしていた俳優も中盤には男女問わずシュッとします。竹内さんの場合は、当初は失礼ながらやや締まりのないルックスだったのが、表情筋や目力が引き締まり別人、というか現在の顔になりました」

 そうした苦労は報われ『電王』は『W』に負けず劣らずの人気作となり、「いまだに『電王』見てたよって声かけてくださる方が多くて。なんていうか、時代関係ないんだなって思いますよね。仮面ライダーっていうのは」と、18年の映画『平成ジェネレーションズFOREVER』メイキングインタビューにて語っている。

「また、よく『仮面ライダー俳優』の強みとして挙げられるのが、一般的な1クールドラマと比べて、本当に何年たっても作品を覚えているファンが多いことです。佐藤さんのような例外もいますが、基本的に1話時点では、主演であってもさほど演技が上手くない人も珍しくないため“役者の成長をリアルタイムで追えるのが楽しい”という、親心のような気持ちで応援するファンも多い。それが役者人気にもつながっている部分はありますね」

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