NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』中川大志の畠山重忠「壮絶無念の死!」“歴史的ネタバレ“知るファン「次回が見られない」中川本人も「大河史上あまりないようなシーン」意味深すぎる不吉な予告の画像
中川大志

 9月11日に放送された小栗旬(39)主演、三谷幸喜脚本のNHK大河ドラマ鎌倉殿の13人』の第35話「苦い盃」。中川大志(24)が演じる畠山重忠と小栗演じる北条義時のラストシーンがあまりにも不穏だと、視聴者の間で不安の声が広がっている。

「重忠は、源頼朝大泉洋)挙兵のときからともに戦ってきて、北条義時(小栗旬)も信頼を置く存在。北条時政(坂東彌十郎/66)の娘・ちえと結婚しており、義時とは義兄弟の間柄でもあります。その武勇と忠義で知られ、世間からの評判も御家人でした。

 ところが、三代将軍の源実朝(柿澤勇人/34)の妻・御台所を京都から娶るために派遣された、時政とりく(宮沢りえ/49)の愛息である北条政範(中川翼/16)が京都で急死。この件について、重忠の嫡男である重保(杉田雷麟/19)が、同行していた平賀朝雅(山中崇/44)が毒殺したのではないか”と義時(小栗)に報告しました。しかし、逆に朝雅は、自身の妻の母であるりくに“重保が毒を盛り、それを私のせいにしている”と告げ口。こうした展開から、畠山が討伐されることになってしまったんです」(専門誌記者)

 朝雅が北条政範を毒殺したのは、時政の実子である政範がいなくなれば、自身が時政の次の執権になれるのでは、という目論見からだが、朝雅は“畠山は武蔵国の領地争いで北条を恨んでいる”ため、畠山が北条の後継者である政範を暗殺したのだ、と、りくに告げた。

 朝雅の言葉を信じ込んだりくは、執権である夫の時政に「畠山を討ってください」と詰め寄る。りくの言いなり状態である時政は、畠山討伐を決めようとするが、義時に「この鎌倉で兵を動かすことはなんぴとたりともできない。鎌倉殿の花押(かおう=署名のこと)のある下文(くだしぶみ=命令の文書)がないかぎりは」といさめられ、いちどは思いとどまる。

 しかし、その時政に「政範だけではすみませぬ。次は私の番かもしれません。もう、そういうところまで来ているのです。すぐに、御所に向かってくださいませ」と、りくがあらためて、討伐のために実朝に花押をもらうようにゴリ押し。結局、時政は下文の内容を見せずに実朝に花押を書かせ、畠山討伐を決めてしまった。

■小栗との意味深な問答で第35話は終わった

 35話のラストシーンは、所領に戻った畠山重忠・中川大志と、北条義時・小栗旬が酒を酌み交わす場面だった。

 時政が討伐を決めたことを知らず「とりあえず父は分かってくれた」と告げる義時に対し、重忠は、

「北条の邪魔になるものは必ず退けられる。鎌倉のためとは便利な言葉だが、本当にそうなんだろうか……? 本当に、鎌倉のためを思うなら、あなたの戦うべき相手は……!」

「あなたは、わかっている」

 と、声を荒げることこそないものの非常に気迫と凄味のこもった声で、重忠は問いかける。これに義時は「それ以上は……」としか返せず、第35話は終わったのだった。

「この回の中川大志は、本当に見事な演技を見せてくれました。物静かながらとてつもない覚悟を秘めていて、それを決して大げさな身体の動きなどなく、表情だけで見せていた。まさしく鬼気迫る、という言葉がふさわしい。

 小栗旬の義時と正対して、中川は絞り出すように抑えた声で畠山重保と平賀朝雅の2人を並べて問いただすように迫り、朝雅が京にすでに戻ったという答えを聞いて、それが何よりの罪の証拠だからすぐに討つように、と小栗にうながす。朝廷とのつながりがある朝雅を殺すわけにはいかない、という小栗の返事を聞いた瞬間、中川はそれまで抑えに抑えていた感情を爆発させて“我らがいわれなき罪で責められてもよいのか!”と叫び、床板に拳を叩きつける。

 このシーンのために、すべて逆算していたのではないか、と思われる中川の迫力は尋常ではなかった。『鎌倉殿』史上に残る名場面だと思います。おそらく、次の回で討たれることになる重忠の悲壮さが際立ちますね」(ドラマライター)

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