■「パンパンパ~ン」のリズムが印象的な心地よいバックコーラスを収録

 翌日の午前中、スタジオへ着くと、まずはバックコーラスから収録。石川さん、内田さん、CMプロデューサーの中家秀樹さんの3人がバックコーラスを務める。「パンパンパ~ン」のリズムが印象的な心地よい曲だ。目立ち過ぎる石川さんのバックコーラスも実にいい。

レコーディング風景 写真提供/内田雅明さん

 丘さんは午後からの収録で、石川さんの参加は丘さんには収録後まではシークレットにしていた。「丘さん、ビックリするぞ~」といたずらをする少年のようにワクワクしている内田さんだが、「丘さんは若いから『たま』のこと、知らないと思うよ」と妙に冷静な石川さん。

 筆者は丘さんについては「千鳥のクセがスゴいネタGP」で友近さん、バッファロー吾郎Aさんと披露した井上陽水さんの「リバーサイドホテル」のカバー「リバーサイドホテル音頭」が衝撃的で、一発でファンになっていたので、丘さんの歌声を生で聴けるのを楽しみにしていた。

 そして丘さんの収録が始まると、その歌声は「ひゃ~! うまい!」の一言。ブースの外では内田さんも終始感嘆していた。

 収録後、内田さんから「実はバックコーラスに紅白出場歌手がおりました!」と丘さんに盛大に発表したのだが、石川さんが予想していたように、丘さんは世代的に「たま」を知らず、「?」という反応。「ほら~!」と内田さんを責める石川さんだったが、参考までにと『「たま」という船に乗っていた』の単行本をお渡ししたのだった。

 収録後、丘さんの歌声に石川さんたちのバックコーラスを合わせて聴いていると、内田さんが「石川、確実におる!」と石川さんに何度も言っていたのが印象的だった。

 帰京後、内田さんから「9月に東京で発表会があるので是非来てください、石川も参加します」と連絡があり、裏話も知っている筆者は事の経緯も含めて読者のみなさんにお伝えしたかったので、当然「行きます!」と返答したのだった。

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