■エアコンの取り扱いに注意

 エアコンの取り扱い方では、設定温度に加えて湿度にも注意したい。前出の丸山氏が言う。

「部屋の湿度を60%前後にすると、体感温度がアップします。かといって、加湿器の使い過ぎは節電になりません。洗濯物の部屋干しの他、入浴後に風呂場のドアを開けて、部屋の中に湿気を入れるといった工夫をしましょう」

 次に、暖房器具の使い分け方も冬の節電のコツだ。

 暖房器具にはエアコンなどの対流式、電気ストーブなどの器具そのものが発熱する輻ふく射し ゃ式、そして、電気毛布やホットカーペットなどの熱伝導式の3タイプがある。タイプ別の有効活用法について、前出の和田氏がアドバイスする。

「たとえば、広いリビングで一人、映画を楽しんでいるような場合、部屋全体を暖める必要はありません。自分だけが暖かくなればいいので熱伝導式の暖房器具が最適です」

■シャワー15分で浴槽1杯分!

 暖房による節電に成功したら、給湯、つまり、お湯の節約に着手したい。

 お湯で問題になるのが、やはり使用量の多いお風呂。ここで注意したいのは、節約のために夏と同じようにシャワーですましていると、逆効果になる場合があるということだ。

「シャワーを約15分使うと、お湯の量は浴槽1杯分に相当します。特に冬場は長くシャワーを使う傾向にあり、一人暮らしならともかく、家族がいたら逆効果。もちろん追い炊きは禁物なので、時間を決めて家族みんなが続けてお風呂に入りましょう。難しいなら、100円ショップなどで売っている保温シートを湯船に浮かべて、フタをしておけば、お湯が冷めにくくなります」(和田氏)

■見落としがちな部屋着

 続けて、見落としがちなのが部屋着だ。保温性の高い部屋着にするのも一つの手だが、体感温度を上げるコツがネックウォーマーなどの活用だ。

「手首や足首、首回りには動脈が通り、そこを温めることで血流がよくなって、体感温度が上がります。家でマフラーを巻くのは、不自然かもしれませんが、レッグウォーマーやネックウォーマーなら、抵抗感もあまりないのではないでしょうか」(和田氏)

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