■田村に待ち受けているかもしれない「恩恵が受けられない」デメリット
吉本所属を辞めたときに失ってしまう、“吉本芸人の最大の恩恵とは――。
「“吉本系列の劇場に出られなく”ということです。たとえば極楽とんぼの加藤浩次さん(53)のように片方が完全に独立してしまうと、コンビが劇場で漫才などができなくなってしまうと。これは、ファンにとっては残念な話ですよね」(前出のお笑い関係者)
大阪・難波の『なんばグランド花月(NGK)』や、東京・新宿の『ルミネtheよしもと』、さらには2023年12月に「東京ドームシティー」でオープン予定の新劇場、マヂカルラブリーの“聖地”である『大宮ラクーンよしもと劇場』などなど、吉本興業は全国に立派な劇場を抱えている。
「これは、お笑いの総合商社・吉本興業の最大の強みとされていて、テレビに出ていなくても劇場の仕事だけで食うに困らない、むしろテレビより稼いでいる芸人も珍しくないといいますからね。
一例をあげると、“劇場番長”の異名を誇り“吉本で500ステージくらい漫才やった”と豪語するプラス・マイナスの岩橋良昌さん(44)は、今年3月26日放送の『オールスター後夜祭』(TBS系)で月収177万円という数字を見せて、芸人たちの度肝を抜いていました」(前同)
それが、今回ウワサの人となっている麒麟・田村も、いずれ吉本を離れることになれば……、
「いまでこそ“コンビ間格差が酷い芸人”の筆頭と言われてしまっている麒麟ですが、もとは『M-1グランプリ』で5回もファイナリストになったことがある、超実力派の正統派の漫才コンビ。
もし田村さんが、いずれ、エージェント契約ではなく完全に独立してしまった場合、吉本の舞台で麒麟の漫才が見られなくなってしまうということになるでしょう。それは寂しいものがありますね……」(同)
お笑いの世界も働き方改革の時代。いろいろな方法を模索しているだろうが、“コンビの漫才”はいつまでも残してほしいところだーー。