「国民の弟」のカネにまつわるトラブルが、大きな話題になっている。
話題の中心にいるのは、日本でも知名度の高い韓国の人気歌手兼俳優のイ・スンギ(35)。元所属事務所のHOOKエンターテイメントから支払われた50億ウォン(日本円で約5億2100万円)を“全額寄付”すると表明し、その金額と行動に世界中から注目が集まっているのだ。
事の発端は、イ・スンギがデビュー以来18年間に渡り、元所属事務所から音楽関連のギャラが未払いだったとし、所属事務所を相手取り裁判を起こしたこと。これに対して、元所属事務所は、既支給精算金の13億ウォン(約1億3000万円)と、未精算金29億ウォン(約2億9000万円)、さらにそれらに対する遅延利子として12億ウォン(約1億2000万円)を全額支給し、今回の騒動を終結させる考えを明らかにした。
「イ・スンギさんは韓国で『国民の弟』という異名を誇るほど人気は絶大で、代表作である『華麗なる遺産』(2009年)は韓国で最高視聴率47%を記録し、日本でも放送され大人気となりました。
そんなイ・スンギさんですが、俳優だけでなく歌手としても活躍し数々の賞を受賞するほど高い評価をされています。そんな中デビューから所属していた事務所から、一銭も音源収益をもらっていないとして、昨年事務所を相手取った裁判を起こしたんです。
そしてこの未払いのギャラが、12月16日に突如振り込まれたことを、銀行からのメールで知ったと自身のインスタグラムで明かし、そのずさんな事務所の対応にも怒りを滲ませていました」(芸能誌記者)
イ・スンギは自身のインスタグラムで「こんにちは、イ・スンギです。。実は僕はあまり穏やかではなかった。今朝、およそ50億ウォン(約5億2500万円)が通帳に振り込まれたというショートメールを受け取った。(元所属事務所の)HOOKはどうも、僕が単にお金をもらいたくて法的対応を取ったと思っているようだ。またこうして一方的に『未払金』支払いという名目で事件を締めくくろうとしている」とコメント。
続けて「今まで音源精算を受けられるお金があるとも知らずに過ごしてきた。『マイナス歌手』と言われながら18年耐えた。そんな僕がHOOKを相手に訴訟を起こしたのは、支払いが滞っていたお金のためじゃない。誰かの流した汗の価値が、誰かの欲で不当に使われてはいけない。50億ウォンをどういう根拠で、どういう計算方法で算出したのか分からない。今後も引き続き法廷で争うことになるだろう」と主張した。